役所で聞いて固まった。 “それ早く言ってよ…”と思った制度3選
番号 127
知らないだけで損をしているかもしれない制度、実は結構ある
先日、親の介護を経験した方の記事を読んでいたところ、ある言葉が印象に残りました。
「介護で後悔したことはありますか?」
という質問に対して、その方は少し考えたあと、こう答えていました。
「もっと早く制度を知っておけばよかったことです。」
介護が始まると、病院や介護サービスの手配、仕事との両立など、目の前のことに追われる毎日になります。
役所へ行く時間はあっても、制度を一つひとつ調べる余裕まではなかなかありません。
だからこそ後になって、
「そんな制度があったなんて…」
「もっと早く知っていれば違ったかもしれない。」
と感じる人が少なくないそうです。
実際、国や自治体には、介護家族の経済的な負担や手続きを少しでも軽くするための制度が数多く用意されています。
ところが、その多くは自分から調べたり相談したりしなければ、知る機会がほとんどありません。
今回は、実際に聞いた話として、思わず「それ、先に教えてよ…」と言いたくなった制度を3つご紹介します。
もしかすると、そのうちの一つは、今のあなたや、これからのご家族の助けになるかもしれません。

会社員の山田さん(仮名)は、昨年お父さんを見送りました。
葬儀が終わり、銀行や保険会社、役所での手続きが続き、気が付けば休日のほとんどが手続きで終わっていたそうです。
そんなある日、市役所の窓口で担当者から聞かれました。
「未支給年金の請求はされましたか?」
山田さんは意味が分からなかったと言います。
年金は亡くなった時点で終わるものだと思っていたからです。
担当者によると、亡くなった方が本来受け取る予定だった年金のうち、まだ支払われていない分については、一定条件を満たす遺族が請求できる場合があるそうです。
これを「未支給年金」と呼ぶそうです。
山田さんはその場で必要書類を教えてもらい、後日手続きを行いました。
数か月後。
口座に振り込まれた金額を見て驚いたそうです。
「父から最後のお小遣いをもらった気分でした。」
そう話していたのが印象的でした。
もちろん条件はあります。
しかし、知らなければ請求することすらできません。
相続や親介護の場面では、こうした制度が意外とあるそうです。
【詳しくはこちら】
未支給年金について:日本年金機構HP「年金を受けている方が亡くなった時」
https://www.nenkin.go.jp/service/jukyu/tetsuduki/kyotsu/jukyu/20140731-01.html

介護と病院代で苦しかった家計を助けた一通の封筒
田中さん(仮名)は、要介護認定を受けたお母さんを支えていました。
デイサービス。
訪問介護。
定期的な通院。
薬代。
一つひとつは仕方のない出費です。
しかし何年も続くと、家計への負担は決して小さくなかったと言われています。
そんなある日、市役所から一通の封筒が届きました。
そこに書かれていたのは、
「高額介護合算療養費制度」
という聞き慣れない言葉だったそうです。
最初は何のことか分からなかったと言います。
調べてみると、1年間に支払った医療費と介護サービス費の自己負担額の合計が一定額を超えた場合、その超えた分の負担軽減を受けられる制度だそうです。
田中さんは驚いたと言います。
「高額療養費制度は知っていたけれど、介護費と合算する制度なんて初めて聞いた。」
その後、対象となっていることが分かり、後日まとまった金額が戻ってきたそうです。
介護は短距離走ではなく長距離走だと言われています。
だからこそ、こうした制度を知っているだけで気持ちの余裕も変わるのかもしれません。
【詳しくはこちら】
高額介護合算療養費制度について:「内閣府提出資料6/9」より
https://www.cao.go.jp/bunken-suishin/kaigi/doc/senmon138shi02_6.pdf

母は障害者手帳を持っていないのに…
この話が、一番驚きだったかもしれません。
佐藤さん(仮名)は、認知症のお母さんを介護していました。ある年の確定申告の時、知人から「障害者控除は受けていますか?」と聞かれました。
もちろん対象外だと思ったそうです。お母さんは障害者手帳を持っていなかったからです。
ところが市区町村へ相談すると、認知症や要介護状態など一定の要件を満たせば、「障害者控除対象者認定」を受けられる場合があると説明を受けました。
「障害者手帳がなくても対象になるんですか?」
後日、申請したところ認定を受けることができ、税負担が軽くなったそうです。
「介護のことは調べていたつもりでしたが、こんな制度があるなんて知りませんでした。」
そう振り返っていたと言います。
親介護が始まると、病院や介護サービス、仕事との両立で毎日があっという間に過ぎていきます。だからこそ、制度を調べる余裕がないという方も少なくありません。
今回ご紹介した「未支給年金」「高額介護合算療養費制度」「障害者控除対象者認定」は、どれも知っているだけで家族の負担を軽くできる可能性がある制度です。
「知らなかった」で終わらせず、一度自治体や地域包括支援センターに相談してみてはいかがでしょうか。思いがけない制度が、あなたやご家族を支えてくれるかもしれません。
【詳しくはこちら】
障害者控除について:国税庁HPより
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1160.htm
※制度内容や適用条件は自治体や個人の状況によって異なります。最新情報は各自治体や関係機関の公式サイトをご確認ください。
