「一日一食は若返り?三食少しずつは安心? 」中高年のための“食べ方”最新健康ニュース
番号 104
一日一食と三食少量、どちらが中高年の体に合うかを医学的な「一般論」
先日、テレビのニュース番組で「一日一食や断続的断食が健康に良い可能性がある」という内容が報道されていました。
海外の研究をもとに、食事の回数を減らすことで体の修復機能が高まり、生活習慣病の予防につながる可能性がある、というものでした。
このニュースを見て、「一日一食のほうが健康なのだろうか」「長年三食食べてきたけれど、変えたほうがいいのだろうか」と感じた中高年の方も多かったのではないでしょうか。
最近は書店やSNSでも「一日一食」「プチ断食」「16時間断食」といった言葉をよく見かけます。
一方で、別の番組では「高齢者はしっかり三食食べたほうがよい」とも言われていました。
特に筋力低下や低栄養を防ぐためには、こまめな食事が重要だそうです。正反対のように見える情報が同時に流れてくると、どちらを信じればいいのか迷ってしまいます。
中高年になると、若いころと同じ食べ方では体に負担がかかる一方、極端な制限も心配になります。
さらに、親や配偶者の食生活を気にかける立場になると、「介護」とまではいかなくても、日々の食事が間接的な健康支援になっていることを実感する場面も増えてきます。
「一日一食」と「三食を少しずつ」、それぞれの健康面でのメリットと注意点を、医学的なデータや研究結果をもとに整理し、中高年世代にとって現実的で続けやすい食べ方を考えていきます。

「一日一食は本当に体にいい?注目される理由」
近年、一日一食が注目されている理由の一つに、「オートファジー」という体の仕組みがあると言われています。これは、細胞の中の古くなった部品を分解し、新しく作り替える働きのことだそうです。ノーベル賞を受賞した研究でも知られ、一時期大きな話題になりました。
動物実験や一部の人を対象とした研究では、食事の間隔をあけることで血糖値や体重が改善したという結果が報告されています。海外の研究では、肥満気味の成人が一日一食に近い食事法を行ったところ、体脂肪が減り、血圧や中性脂肪が改善した例もあるそうです。
また、アンケート調査では、「食事回数を減らしたことで胃腸が楽になった」「食後の眠気が減った」と感じる人も一定数いると言われています。特に、食べ過ぎが続いていた人にとっては、食事回数を減らすことで摂取カロリーが自然に減る点がメリットだそうです。
しかし一方で、中高年にとって一日一食は注意が必要だとも言われています。日本の高齢者を対象とした研究では、食事回数が少ない人ほど、筋肉量が少なく、転倒リスクが高い傾向が見られたという報告があります。
特にたんぱく質の摂取量が不足しやすく、筋力低下や免疫力の低下につながる可能性があるそうです。また、空腹時間が長くなることで低血糖を起こしやすくなる人もいると言われています。
このように、一日一食は一部の人には効果が期待できる一方、年齢や体調によってはリスクもある食べ方だと考えられています。

「三食少しずつが安心と言われる理由」
三食を少量ずつ食べる方法は、昔から「体にやさしい食べ方」と言われてきました。特に中高年になると、消化吸収の力が若いころより弱くなるため、一度にたくさん食べないほうが良いとされています。
日本の栄養調査では、三食きちんと食べている高齢者のほうが、栄養状態が良好で、要介護状態になりにくい傾向があるそうです。特に朝食を抜かない人は、認知機能の低下が少ないという研究結果も報告されています。
また、たんぱく質を三回に分けて摂ることで、筋肉の合成が効率よく行われると言われています。一日一回にまとめて摂るよりも、少量をこまめに摂るほうが筋力維持に役立つそうです。
血糖値の面でも、三食少量は安定しやすいとされています。一日一食では食後に血糖値が急上昇しやすくなるのに対し、三食少量では上下の幅が小さくなり、糖尿病予防につながる可能性があるそうです。
さらに、家族と食事をする機会が増えることで、間接的な見守りや介護につながるという利点もあります。「最近食欲が落ちている」「噛みにくそうにしている」といった変化に気づきやすくなるからです。
このように、三食少しずつは、中高年の体に負担をかけにくく、生活の中で続けやすい食べ方だと言われています。

結局どちらが向いている? 中高年の現実的な選択
一日一食と三食少しずつ、どちらが健康に良いのかという問いに対して、医学の世界では「どちらが正解とも言い切れない」と言われています。年齢、体調、生活環境によって、体の反応が大きく異なるからだそうです。
例えば、まだ仕事を続けていて活動量が多く、体重や血糖値が気になっている中高年の場合、一日一食や食事時間を制限する方法が合うケースもあると言われています。実際、海外の研究では、医師の管理下で食事回数を減らした中高年が、体脂肪や血圧の改善を示した例が報告されています。
一方で、日本の高齢者を対象とした研究では、食事回数が少ない人ほど筋力低下や低栄養のリスクが高い傾向があることも示されています。特に体重が減りやすい人や、食が細くなってきた人には、三食少量のほうが安全だと考えられているそうです。
最近注目されているのが、その中間にあたる「折衷型の食べ方」だと言われています。一日三食を基本としながら、夕食を軽めにする、夜遅くには食べない、朝と昼でしっかり栄養をとる、といった方法です。この食べ方は、空腹時間をある程度確保しながら、栄養不足も防げる点が評価されているそうです。
また、このような食事スタイルは、本人の健康だけでなく、家族にとっても大きな意味を持つと言われています。親や配偶者と一緒に食事をすることで、「最近食事量が減っていないか」「噛みにくそうにしていないか」といった変化に自然と気づくことができます。これは、無理のない間接的な介護の形とも言えるでしょう。
食事は、薬のように即効性があるものではありませんが、毎日積み重なることで体を支える力になると言われています。極端な制限をするよりも、「続けられる」「苦にならない」食べ方を選ぶことが、結果的に健康寿命を延ばす近道だそうです。
そこでまずは、いきなり一日一食にする、あるいは無理に量を増やすのではなく、「食べ方」を少し見直すことから始めてみてはいかがでしょうか?
夕食を少し軽くする、たんぱく質を意識する、食事の時間を整える。そうした小さな工夫が、中高年の体をやさしく支え、これからの安心につながっていくと言われています。
