見えない筋肉が若さの鍵を握る衝撃の真実 40代から老ける人・老けない人の分かれ道 “骨盤底筋”

番号 75

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座りすぎが骨盤底筋を壊す

先日、ある新聞に「座りすぎが骨盤底筋の働きを鈍らせる」という記事が掲載されていました。

“骨盤底筋”と聞いても最初は「どこ????」と思っていましたが以前、介護機器の展示会に参加した時に、電動で鍛えるトレーニングマシンが展示されており、多くの中高年が競い合って体験していた場面を思い出しました。

展示会場でも群を抜いて、ターゲット感が強いシルエットを持つ私は、その体験を羨ましそうに眺めていると、案の定、キレイなコンパニオンのお姉さんから「体験してみませんか??」と声をかけられ、ブルブルお尻が震える新感覚に危うく数十万円する機械を買ってしまいそうになってしまった思い出がよみがえりました。

この展示会でも話題になっていましたが、この「骨盤底筋」という筋肉が衰えると、尿漏れ、ぽっこりお腹、姿勢の悪化、性機能低下、慢性的な疲れまで、私たちが「年のせい」と思い込んでいる不調の多くが実はここに集約されているといいます。

日本泌尿器科学会の2024年調査によると、40〜60代の男女のうち約63%が骨盤底筋の機能低下を感じているという結果も出ているそうで、そのうち自覚して鍛えている人はわずか8%だというほど鍛え方が難しく、展示会で体験したようなトレーニングマシンで効率的に鍛えていくような部位だといいます。

見えない筋肉だからこそ、知らないうちに“衰えの引き金”を引いてしまっているのです。

骨盤底筋とはどこか?——「見えない筋肉」が支える全身の健康

骨盤底筋は、骨盤の底にあるハンモック状の筋肉群で、膀胱・子宮・直腸などを下から支える働きをしています。

しかし、その役割は“内臓を支える”だけではありません。実は、体幹や姿勢、血流、ホルモンバランスにまで関係しているといいます。

■骨盤底筋が担う5つの重要な役割
1. 排泄コントロール:尿や便を我慢・解放する力
2. 内臓支持:臓器を正しい位置にキープ
3. 姿勢安定:体幹の土台としてバランスを保つ
4. 代謝維持:血流を促進し、冷えやむくみを防ぐ
5. 性機能サポート:快感・ホルモン分泌・性健康に影響

つまり骨盤底筋は、「身体の屋台骨を支えるインナーフレーム」。
ここが弱ると、家(身体全体)が少しずつ傾いてしまうのです。

骨盤底筋の衰えがもたらす“老化現象”とは?

加齢によって筋肉量は年間1%ずつ減るといわれますが、骨盤底筋は40代から50代にかけて最大20%機能が低下すると報告されています(東京都健康長寿医療センター調べ)。

さらに現代人の“座りすぎ生活”がそれに拍車をかけています。

【男女別に見た主な症状】
■女性の場合
 • くしゃみや笑ったときの尿漏れ
 • ぽっこりお腹・下腹のたるみ
 • 子宮や膀胱が下がる臓器下垂(骨盤臓器脱)
 • 骨盤の開きによる腰痛・姿勢の崩れ

■男性の場合
 • 頻尿・夜間尿
 • 勃起力の低下・性機能の衰え
 • 腰や骨盤の不安定感
 • 慢性的な疲労・姿勢の悪化

骨盤底筋が衰えると、内臓が下がり、姿勢が崩れ、代謝が落ち、ホルモンも乱れるという“全身連鎖”が起こるのです。

特に女性は閉経後に女性ホルモン(エストロゲン)が急減し、筋肉の弾力も低下するため、骨盤底筋が最も老化しやすい時期を迎えるといわれています。

なぜ骨盤底筋は鍛えづらいのか?——現代人の“使わない生活”

前述のように、骨盤底筋は「感じづらく・動かしにくい筋肉」として知られています。

その理由は次の3つにあります。
1. 深層筋(インナーマッスル)で目に見えない
2. 日常動作であまり使われない
3. 現代の生活習慣が完全に不利

特に、デスクワークやスマホ時間の増加が大敵です。

東京大学の研究では、1日6時間以上座る人は骨盤底筋の筋活動が30%以上低下するというデータもあります。

さらに「猫背」「脚組み」「お腹を前に突き出す姿勢」も、骨盤のゆがみを生み、底筋を圧迫するというのが“鍛えても効かない”“感覚がつかめない”原因になっています。

では、どうすれば鍛えられるのか?

以下のように、1日10分・器具なしで十分に効果が得られるという、初心者でも始めやすいトレーニングが紹介されていました。

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■ステップ1:座ってできる「おしっこ我慢トレ」
1. 背筋を伸ばして椅子に座る。
2. 肛門と尿道をキュッと締めるように力を入れる。
3. 5秒キープ → 5秒休む ×10回。
慣れたら10秒キープを目指す。
ポイント: 息を止めないこと。お腹やお尻ではなく“骨盤の奥”を意識します。

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■ステップ2:立ってできる「姿勢リフト法」
1. 立った状態で下腹を軽く引き上げる。
2. 骨盤底筋を“内側から持ち上げる”ように締める。
3. 深呼吸しながら10回繰り返す。
ポイント: 姿勢が整うことで骨盤底筋がより活性化します。

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■ステップ3:寝ながらできる「呼吸連動ストレッチ」
1. 仰向けで膝を立て、両手をお腹に。
2. 息を吐きながら肛門を締め、吸いながらゆるめる。
3. 10呼吸を1セットに。
寝る前にリラックスしながら行うと、自律神経も整います。

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■プラスα:ジム機器を使うなら
• ヒップアダクションマシン(内もも締め)
• 骨盤底筋用EMSトレーナー(低周波刺激)
* ピラティスリフォーマーでの骨盤安定トレ
研究によると、EMSを週3回・8週間使用したグループでは骨盤底筋の収縮力が40%向上(英・リーズ大学研究)しています。

「見えない筋肉」を意識できる人は、何歳からでも若返る

紹介されていたトレーニングによって、早い人では2〜3週間で以下のような変化を体感できるといいます。

 • トイレの回数が減る
 • 下腹が引き締まる
 • 腰痛が軽くなる
 • 姿勢が整う
 • 疲れにくくなる

さらに、継続することで血流が良くなり、代謝アップ・美肌効果まで報告されています。

多くの人は「筋トレ=腹筋やスクワット」と思いがちですが、真の若返りは‟身体の底”から始まるといっても過言ではないようです。

骨盤底筋を鍛えることで、体幹が整い、姿勢が若々しくなり、血流もホルモンも活性化する、まさに“下から若返る”という新しいアプローチであり、年齢ではなく「意識」で変わる筋肉であるといえます。

機能低下に心当たりがある方は、今日から1日10分、“身体の底”を感じる時間を作ってみてはいかがでしょうか?

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