1日5,000円~と謳われた入院保障の内容をよく読まなかった結果
番号 40
介護家族についてまわる“費用負担”
母の入退院という怒涛の3ヵ月を終えた今、家族に待ち受ける大仕事、そう、それは最終金の精算です。
入院準備金なる非常に内訳の分かりづらい費用から始まり、約3か月近くの入院費用は軽く70万円オーバーまで膨らみました。
さらに、特養の“入居権利”をキープする仮退所金、月数万円も含めると、今回の入退院劇で100万円近い出費となりました。
入院保険から差引いた分を私達3家族で割らなければならない為、入院保険の金額は非常に大きな頼みの綱です。
母の生命保険に付いているこの入院保険は、月額2,000円と非常にお手頃な掛金で、20年近く前にいつの間にか入っていた保険ですが、入院一日目から5,000円が支給される、まさに今回のような“もしも”の時に頼りになる存在です。
入院時に早速、申し込み方法を確認がてら何日間支給されるのか確認すると82歳の母の場合は44日間との事。
姉兄と3家族で負担するタイミングでこの220,000円の支給はあまりに大きい存在です。
入院にかかった領収書を大切に保管し、事前に取り寄せていた申込書に添え、退院のその日に間髪入れず提出し、一気に寂しくなった通帳に振り込まれるのを心待ちにしていました。
心待ちにしていたはずの"支払い"通知が
数日後、支払いの通知が送られてきました。
ほくほくしながら、はやる手を抑えながら開けてみると、そこには予期せぬ額面がプリントされていました。
20万円以上あるはずの金額が一桁違う、88,000円と堂々と悪びれる様子もなく書いてあるではありませんか。
一瞬、「分割での支払いだったっけ?」と思いましたが、どうもそうではないようです。
動揺しながら何度見しますが当然金額が変わることもなく、丁寧に申込手順を教えてくれた保険会社のあの優しい女性の声が急にサギっぽい声に思えてきた途端、フツフツとハラワタが煮えくりかえり始め、同封していた書類の問い合わせ電話へ怒りのクレーム電話をかけようとありったけの力で番号を押していると、その上に『お客様の保障内容』と書いてある箇所を見つけました。
散々、わめき散らして間違えていたら死ぬほど恥ずかしいので一応、内容を確認してみると、1日5,000円の下に何やら年齢に応じた段階が細かく書かれていました。
・65~70歳:1日目~124日目まで5,000円/日
・70~80歳:1日目~44日目まで3,500円/日
・80~85歳:1日目~44日目まで2,000円/日
82歳の母の補償期間である44日間を認識しているということは、あの優しいオペレーターの方は間違いなくアナウンスをしてくださっていた証拠であり、こちらが勝手に一律5,000円/日出るものだと思い込み、保障期間だけを確認してしまっていた事がこの“一人パニック”の顛末でした
自分の感情も携帯もすっかりスリープモードに入った怒りの矛先は、一気に “謝罪”モードに切り替わり、自分のチェックミスで姉兄へさらに4万円以上の追加負担をとても電話で直接言う勇気もなく、こそっとグループLINEへ入れてみるものの、案の定、既読にもならないという“無言の抗議”をされたのは言うまでもありません。
親の保険内容をくまなく見る機会は少ないかもしれませんが、いざ使う場面になった時に困らないよう重要な所だけでも正確な内容のチェックしておくことが重要だと思い知らされた一瞬でした。