FDAも注意喚起する親へのプレゼントランキング上位の‟アレ“とは?
番号 40
健康意識の高まりを背景に“若年層”にも拡大中
先日、尿酸値を測定できるスマートウォッチが登場しているというニュースを見ました。
一般的にスマートウォッチには、LEDやレーザーを使用した光学センサーが内蔵されていて、これらの光が皮膚に照射され、反射や散乱が起こり、この反射光を受信し、電気信号に変換し、強さや波長を分析することで、血液中の尿酸濃度を推定するというメカニズムで、ユーザーは血液を採取することなく、リアルタイムで尿酸値や血糖値などを確認できるというものです。
昨今では尿酸や血糖値だけでなく、血中脂質や心拍数、血中酸素濃度なども測定できる多機能な仕様を備え、価格帯も数千円のものなど、日頃から手軽に健康チェックができる便利アイテムとして親へ贈るプレゼントとしてランキング爆上がり中のアイテムです。
しかしながら、皮膚へ針を刺さないで血糖測定ができると謳うスマートウォッチやスマートリングについて、使用環境やコンデションによって誤った測定結果が出てしまう可能性があり、アメリカ食品医薬品局(FDA)は患者自身が過信し、インスリンや他の薬剤の投与量を誤って調整してしまうような事態につながることを懸念し、糖尿病での測定には使用しないよう警告が出ています。
また、国内でも日本糖尿病学会から「血糖測定機能をうたうスマートウォッチ(腕時計型デバイス)について」というタイトルで声明を出し、『2024 年 4 月現在、指先穿刺や皮下センサー留置のための皮膚穿刺をすることなく、血糖値やグルコース値を測定できる医療機器はありません』と医療機器として使用する事は避けるべきと注意喚起をされています。
【参考】
■FDA警告:https://www.fda.gov/medical-devices/safety-communications/do-not-use-smartwatches-or-smart-rings-measure-blood-glucose-levels-fda-safety-communication#:~:text=Date%20Issued%3A%20February%2021%2C%202024,sugar)%20without%20piercing%20the%20skin.
■日本糖尿病学会 「血糖測定機能をうたうスマートウォッチ(腕時計型デバイス)について https://www.jds.or.jp/uploads/files/document/info/jds_smartwatch_2024-04.pdf
市場規模 1兆30億円超の"スマウ"
確かにスマートウォッチのセンサーは、皮膚の状態や温度、湿度に影響を受けるため、判定精度には注意する必要がありそうですが、あくまで参考値として日常的にリアルタイムモニタリングができること自体は、老若男女問わず手軽に健康管理を始めるきっかけにもつながり、健康意識向上や予防の観点からは非常に有効なアイテムであると考えます。
さらに、これら日常的な測定結果をスマートフォンアプリと連携し、長期的なデータを蓄積・分析することができ、かかりつけのクリニックや病院とデータを共有し、在宅でも遠隔で繋げられるDX化にも大きく関わるものであると考えます。
実際、ある病院の循環器内科では『アップルウォッチを含むウェアラブルデバイスで検出された心電図を送付頂き我々が実際に波形を見ることによって、心房細動含む不整脈が新たに見つかる方が増えている』という事例もあり、医療機関においてもスマートウオッチ活用への期待がますます高まってきています。
寒暖差の激しい季節に差し掛かり、心疾患や脳疾患などが増えてくるこの時期に最新モデルを1台検討してみてはいかがでしょうか?
【最新モデルに搭載されている主な機能】
■健康管理機能
心拍数モニタリング、血圧測定、血糖値測定、尿酸値測定
睡眠トラッキング(睡眠の質を分析し、改善点を提案)
■運動機能
運動モード: 数百種類以上の運動モードをサポートし、ランニングやサイクリングなどのデータを記録
■安全機能
転倒検知機能: 高齢者が転倒した際に自動で通知を送信する機能。
GPS機能: 位置情報をリアルタイムで把握。迷子防止や徘徊の対応。
緊急通報機能: 緊急時に警察や消防に直接通報できる機能が搭載
■通信機能
Bluetooth通話: スマートフォンと連携し、通話やメッセージの通知の受信
アプリ通知: SMSやSNSの通知の受信
■その他の機能
音楽プレーヤー、大きな文字にできる文字盤のカスタマイズ機g
AI音声アシスタント: 音声で操作できる機能。