ロボットと談笑する日も近い⁈ 介護業界にも浸透する“AI技術”

番号 27

# 便利グッズ

# 大切な家族へ

# 介護の準備

"介護リフォーム"にも活用 介護業界におけるAI事情

先日、リフォーム対象の箇所を撮影するだけで、その場で見積もりを自動作成できるというAIアプリを目にする機会がありました。

現地訪問時にアプリを立上げ、リフォーム箇所を撮影するだけで寸法を自動採寸し部材の選択やクラウド上で過去の工事実績と照会することができるそうです。

このシステム化により介護リフォーム経験の浅いスタッフでもサービスの質を落とすことなく適性で迅速な提案が可能になり、ますますユーザーが相談しやすい環境になってきたと言えます。

また、その場での見積作成に加え、契約書作成、電子署名に対応し、事務業務の一括管理も可能で、通常1か月以上かかる工期をおよそ2週間と大幅な工期短縮につながっているそうです。

介護専門職不足を補うことに期待 頼もしい『サポートツール』

リフォームのみならず、昨今の介護業界では、人手不足や煩雑な業務フローや介護特有の特殊スキルへの対応として多くの場面でAI技術の活用が進んでおり、様々な分野で導入されています。

代表的な活用事例は以下の通りです。

■ケアプラン作成の支援
AIが要支援者の将来の身体状態を予測し、適切な介護予防サービスを提案することで、ケアマネジャーの業務負担を軽減し、ケアマネジメントの質を向上させています。

■送迎業務の効率化
利用者の条件を考慮し、最適な送迎ルートをAIが割り出すことで、業務の効率化を実現しています。

■介護ロボット技術の活用
介護AI技術の活用に加えて、介護ロボット技術の活用も注目されています。
介護ロボットは、高齢者の移動支援、リハビリ支援、見守り支援など、様々な場面で活用され、例えば、移動支援ロボットは高齢者の自立した生活を支援し、リハビリ支援ロボットは高齢者の身体機能の維持・向上に役立ちます。

また、見守りロボットは高齢者の安全を確保し、介護スタッフの負担を軽減することができ、高齢化社会における介護の課題解決に大きく貢献することが期待されています。

画像認識・解析、音声認識・分析、自然言語処理、異常検知、需要予測・分析など、様々な分野でAI技術が活用され、高齢者の一人暮らしや老々介護のような不便を感じる場面でも遠隔でサポートできるような環境が着々と整えられてきています。

とはいえ、介護業界ではAIで賄えない専門性の高いスキルや場面が要求される部分があり、今後も専門職の手が必要なのは明白な一方、人手不足を補うサポートツールとして期待される頼もしいアイテムであると言えます。

将来、もしご両親が介護が必要になった時、AIロボットに向かって楽しそうに談笑しているような姿を想像すると、果てしなく心配でしかありませんが、認知症予防など毎日十分な会話ができない環境においては“新しい家族の一員”として機能する日も近いかもしれません。

その他のコラム

もっと見る

TAGタグから探す