認知症を“確信”したご家族のあの日の出来事

番号 18

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変化を察知できるのは“日常”を知ること

先日、認知症のお父様と2世帯で同居する介護家族の方とお話しする機会がありました。
二世帯といってもお隣同士の別世帯でプライベートは完全に分かれて暮らしており、程よい距離感で見守りをしながら仕事も子育てもしているご家庭です。

お父様は以前、誰もが知る超有名企業で役員まで努められ、数年前に定年退職になりましたが、直後に長年連れ添われた奥様に先立たれ、それ以来お一人で過ごされていましたが、徐々に物忘れが多くなり始め怪しいと思いつつ、役員をされているだけあり、厳格で判断力も行動力も人一倍長けていたお父様に限って・・と見過ごしてきていたそうです。

ある日、お父様の認知症を確信するトラブルが起きました。
昔から、そのお父様は趣味の域をはるかに超えた特技をお持ちで、それは『美味しいコーヒーを発掘し、人にふるまうこと』だそうです。

若い頃に初めて飲んだコーヒーのおいしさに感激し、それから遠方でもおいしいと言われるコーヒーの噂を聞けば会社を休んででも飲み歩き、さらにそこでたどり着いた一件のコーヒー店のマスターに弟子入りまでし、会社の休みには無給で店を手伝い、豆の仕入れから焙煎など習い、さらにさらに豆のこだわりが加速してしまい、ブラジルやインドネシアにまでおいしい豆を直接買い付けに行くという、ハマりを究極にまで極めた“コーヒーマスター”だったそうです。

そのこだわりは自宅にもおよび、キッチンサイドに専用の『ミニコーヒーラウンジ』を設け、自分の特別な友人・知人にだけふるまい、いつしか役員をされていた会社からは“コーヒー詣で”と呼ばれ、その会社の出世や評価の基準になっているとまで囁かれたそうです。

一番向き合いたくなかったのは“味”ではなく“自分”

定年退職後は会社の方が来ることもめっきり減り、専ら近所の方や家族向けにおもてなしすること増えていったそうですが、ある日友人の方から「味が変わった」という指摘を受け、豆もやり方も一切変えておらず、むしろ本人的にはさらにひと工夫して淹れた自信の一杯だったため、ひどく気にしたそうです。

それからというもの、いつも以上にコーヒーを淹れまくってはご自身で一日に何十杯も試飲し、隣に住むご家族を捕まえては、試飲を繰り返させ、その反応を確かめていたそうです。

そんな試行錯誤を繰り返していたある日、コーヒーマスターから

「究極に美味しいコーヒーを作るから飲みに来て欲しい」

と連絡がありました。

今までマスター自ら「おいしい」という事はなく、かつ“究極”という言葉まで使うからには、よっぽどのものにたどり着いたのだろうと、厳かな気持ちでお隣のマスター宅の玄関を開けると、冬にも関わらず、やたら蒸し暑い熱気が立ち込めていたそうです。

玄関先から“圧倒的な究極感”を放つ演出にビビりながらも、リビングへ向かうとマスターが本を読んでリラックスしながら、

「おっ?今日はどうした??」

と意外な反応。

おや?と思いながらも、これも演出の一つかと期待をしながら自慢のコーヒーラウンジをチラ見すると、乱雑に散らかった“究極コーヒー”の向こうで、出番を待ちくたびれて熱せられ過ぎたヤカンが“空焚き”状態で放置されていたそうです。

玄関での熱気は演出でも何でもなく、何種類かの究極コーヒーを淹れようと大量の水を空焚きしただけであり、違った意味で“圧倒”させられたご家族は、招いた事すら忘れてしまった上、あわや大惨事というこの事態に、怪しいと思っていた認知症が“確信”に変わった瞬間だったそうです。

ポットのお湯より“激アツ”な見守りアイテム

昨今、ガスコンロは消し忘れ防止機能など充実している一方、電子レンジや電気ポットでより安全で手軽に作れる料理なども増えたこともあり、コンロの代用品としてご家庭も増えてきました。

また電気ポットは、マスターのようにコーヒーやお茶でよくお湯を使用するご家庭にとって、その使用状況によって生活リズムを正確に反映する非常に大事な“ライフライン的”アイテムの一つである言えます。
そんな“安否確認アイテム”としても活用できる電気ポットを20年以上見守りサービスとして展開されているのが、マホービンでおなじみの象印の『みまもりほっとライン®』です。

無線通信機を内蔵した電気ポットを使って、離れて暮らすご家族の生活を見守ることができ、Wi-Fi環境や、新たな回線契約・設置工事なども不要で、ポットが届いたその日からすぐに使用できる“手軽さ”に加え、大がかりな“見守られ感”なく、程よい距離感で自然なコミュニケーションを取れる“気軽さ”も兼ね揃えています。

ご家族の指定された時間に使用履歴がメールで通知され、さらに急なお出かけの際にもボタン一つで設定できる“お知らせ機能”も搭載され、外出/帰宅もお知らせしてくれるので、ご家族に無用な心配をさせない『安心設計』となっています。

遠く離れてガスコンロを使う事に不安を抱いている方は、見守りという“安心成分”の入ったポットでおいしいお茶を淹れてみてはいかがでしょうか?


■親子の程よい距離感 ポットが自然なコミュニケーションのきっかけに
みまもりほっとライン®
https://www.zojirushi.co.jp/syohin/pot_kettle/mimamori/

お問い合わせはフリーダイヤル 0120-950-555(9:00~17:00 月~金曜日 祝日、休業日を除く)

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