左半身不随の父がひとりで転んでしまい8時間近く放置・・その結末は?

番号 8

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高齢者の"転倒“は要介護の入り口に通ずる大事故

父は脳梗塞の後遺症で、左半身不随となり同居する母と二人三脚で20年近くずっとリハビリをしていました。

ある日、母がパートに行った直後、トイレに行こうと車いすへ移動しようとした時、バランスを崩し転倒してしまいました。

運悪く麻痺の残る左側に倒れてしまい、右利きの父は少しも支える事なくダイレクトに倒れ、床に這いつくばった後もどうにも力が入らず自力で起き上がることができなかったそうです。

消防署にダイレクトにつながる緊急用の通報ボタンがありましたが、少し離れたベッドに置いて取ることもできません。

携帯電話も持っていなかったので外との通信はできず、八方ふさがりの父は、母がパートから買い物して帰ってくるまでのおよそ8時間、転倒の痛みに耐えながらトイレも飲み食いもできずじっとしているしかなかったようです。

パート終え、夕飯の買い物までした母が帰り、いつもなら父のいる奥の部屋から「お帰り」の声が聞こえる所が、その日だけは何やら低い声でボソボソ聞こえてきたそうです。

変な雰囲気を感じつつも奥の部屋へ行くと、あざだらけでうめいている父を見つけ、すぐに救急車で運ばれ処置をしましたが、受け身の取れなかった体は顔から半身に内出血を伴う打撲に加え、骨の数か所にヒビと骨折し、全治3か月という重症になってしまいました

しかし、体のケガよりもシビアだったのがメンタル面でした。
このことがきっかけで父は歩く事に恐怖心が芽生えてしまい、リハビリを放棄し始め、介助付きでなければ移動が困難になり、母もパートを辞める事態になってしまいました。

厚生労働省「人口動態調査」(平成 26 年~令和2年)によると、65歳以上の不慮の事故の死因のうち転倒・転落・墜落により亡くなった方が8,851人となっており、交通事故で亡くなった方と比べて約4倍にも上ります。

加齢や半身不随により、骨がもろくなっていた父は一歩間違えれば死に至ったかもしれないと考えると、特に家で1人になるタイミングがある高齢者は、いかに見守りサービスや緊急通報の手段を確保するかが重要であるか思い知らされる出来事だったと言えます。

※出典:厚生労働省「人口動態調査」(平成 26 年~令和2年)より筆者作成

転倒のデジタル機能の進化が止まらない

最近、母の特養ホームに行った時、入所の方が新品のスマートウオッチをしていたので

「カッコ良いスマートウオッチですね~」
と褒めたら
「そうなの、息子に選んでもらったスマートバンドなのー」
と微妙に言い直されながら返答されました。

聞けば、スマートウオッチとスマートバンドには目的や使用用途によって違いがあり、ウオッチに比べバンドはヘルスケアを中心に仕様がアレンジされており、大画面で見やすく、価格的にもお手軽と、こだわって使っているユーザーも多いそうです。

確かに、ジムなんかに行けば老若男女問わず、スタジオでもプールでも場所を選ばずスマートウオッチを身に着ける人が増えており、健康志向の高まりがうかがえます。

とりわけ、転倒に関する機能は進化を遂げており、スマートウオッチのように転倒検知や家族への通報する事のみならず、転倒を未然に防ぐベルトタイプのアイテムまで登場し、ウェアラブルで様々なタイプで転倒を確実に対応できるよう工夫されています。

普段、何気なく行っている動作の中で手や足を滑らせ転んでしまうようなシーンは意外と多く、骨折・転倒は介護や支援が必要となった原因の第3位とも言われています。

“見守り”と仰々しいことを嫌う方にはカジュアルなウェアラブルタイプから試してみてはいかがでしょうか?

■転倒を未然に防ぐ!要介護を予防する転倒リスク予測ベルト
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